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女優・田中美里さんが纏う牛首紬|石川の伝統工芸と和装の美

石川県出身の女優・田中美里さんが纏う、石川県白山市の伝統工芸「牛首紬(うしくびつむぎ)」。

淡い灰紫色を基調とした着物には、白い草花の文様。花々が描かれた帯と青緑色の帯締めが、落ち着いた装いに彩りを添えます。

2026年10月17日、石川県立音楽堂交流ホールで開催された、和装文化による能登応援プロジェクト「羽衣〜着物がつなぐ未来〜」。その舞台と控室前で撮影した6枚を通して、田中美里さんの着姿と、牛首紬を未来へつなぐ人々の取り組みを記録します。

牛首紬を纏う女優・<b>田中美里</b>さんの全身ポートレート” class=”wp-image-1636″/><figcaption>牛首紬を纏う田中美里さん。控室前での撮影。</figcaption></figure>
<h2>白山麓に受け継がれる牛首紬</h2>
<p><b>牛首紬</b>は、石川県白山市の白峰地区に伝わる絹織物です。二頭の蚕が一つの繭をつくる「玉繭」から引き出した玉糸を用いることが、特色の一つとされています。</p>
<p>玉繭から糸を引く作業には熟練した技術が必要で、独特の節や光沢、丈夫さが牛首紬の魅力を生みます。その丈夫さから「釘抜紬」の呼び名でも知られています。</p>
<p>牛首紬の製造技術は1979年に石川県指定無形文化財となり、<b>牛首紬</b>は1988年に国の伝統的工芸品に指定されました。ここで大切なのは、文化財の指定が製造技術に対するものであることです。一枚の布の背後には、素材を選び、糸を引き、織り上げる人々の知識と手仕事があります。</p>
<h2><b>田中美里</b>さんが纏う、一着の<b>牛首紬</b></h2>
<figure class=牛首紬の草花の文様と帯を見せる<b>田中美里</b>さんのポートレート” class=”wp-image-1637″/><figcaption>着物の文様、帯の色彩、着姿の調和を記録。</figcaption></figure>
<p>正面からのポートレートでは、白い草花の文様が着物の淡い地色に浮かび上がります。帯に配された紫色の花々や緑の葉、青緑色の帯締めも、装いの印象を形づくる大切な要素です。</p>
<p>写真では、人物の表情だけでなく、着物の柄の位置や帯との組み合わせまで残したいと考えました。美しさを伝えることと、当日の装いを確かめられる記録にすること。その二つは両立できるはずです。</p>
<h2>後ろ姿から見える、帯と着付けの仕事</h2>
<figure class=田中美里さんが纏う<b>牛首紬</b>の後ろ姿と帯結び” class=”wp-image-1638″/><figcaption>後ろ姿に現れる着物の柄の流れと帯結び。</figcaption></figure>
<p>着物は、後ろ姿にも異なる表情があります。帯の結び、衿元から裾へと続く線、着物の柄の流れ。正面だけでは伝わりにくい装いの特徴が、そこに表れます。</p>
<figure class=田中美里さんの和装の帯に描かれた紫色の花と帯結びの細部
帯の花柄と結びの形を細部まで記録。

帯の文様と結びを近くから撮影した一枚も、欠かせない貴重な一枚で着物は全身の姿見が大事になります。

文化を受け継ぎ、新しい表現へつなぐ人々

西山産業開発株式会社代表取締役の西山博之氏、女優・<b>田中美里</b>さん、金澤和装塾主宰の本田久美子 先生” class=”wp-image-1640″/><figcaption>左から西山産業開発株式会社 代表取締役・西山博之氏、女優・田中美里さん、金澤和装塾 主宰・本田久美子氏。</figcaption></figure>
<p>写真左から、西山産業開発株式会社 代表取締役・西山博之氏、女優・<b>田中美里</b>さん、金澤和装塾 主宰・本田久美子 先生。</p>
<p>西山産業開発は、<b>牛首紬</b>の伝統を活かしながら、新たな用途や市場に向けた挑戦も続けてきました。石川県産業創出支援機構の取材資料には、海外の繊維見本市への出展を経て、洋装分野での製品開発へ取り組んだ経緯が記録されています。</p>
<p>一方、金澤和装塾は、着物を現代の暮らしにどう受け継ぐかという課題に向き合い、着物を裁断せずに和装ドレスへ変える装いなどを提案しています。</p>
<p>今回の「羽衣〜着物がつなぐ未来〜」は、そのような文化継承への思いが集まった舞台です。ただし、西山産業開発の過去の洋装事業と今回の催事が直接結びつくと確認されたわけではありません。それぞれの取り組みは、独立した事実として紹介しています。</p>
<h2>同じ牛首紬が、舞台の光で違う表情を見せる</h2>
<figure class=同じ牛首紬を纏い石川県立音楽堂の舞台でマイクを手にする<b>田中美里</b>さん” class=”wp-image-1641″/></figure>
<p>舞台上でマイクを手にする<b>田中美里</b>さん。こちらも控室前のポートレートと<strong>同じ牛首紬</strong>を着用しています。</p>
<p>一着の着物を、異なる環境と角度から残す。それによって、人物の姿と装いの細部を、より確かな記録として伝えられます。</p>
<h2>写真を、<b>牛首紬</b>を未来の人が細かな柄や折を確かめられる資料としての一枚としてもお役に立てれば幸いです</h2>
<p>伝統工芸を残すということは、完成品の美しさを伝えることだけではないと思います。</p>
<p>技術や道具、その時代に携わった人々、そして誰がどのように装ったか。そうした情報が写真とともに残されれば、後世の人々が当時の文化を理解する手がかりになると嬉しく思います。</p>
<p>Marvelous Photoは、写真を美しい作品として届けるだけでなく、人と文化の営みを、未来に受け渡せる証拠として積み重ねていきたいと考えています。</p>
<h3>PHOTO CREDIT</h3>
<p>Photography:Marvelous Photo</p>
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