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WORKS / DOCUMENTARY PHOTOGRAPHY

舶来土建|デザインコンクリート研修を撮る

2026.09.08 DOCUMENTARY PHOTOGRAPHY
舶来土建|デザインコンクリート研修を撮る

WORKS / DOCUMENTARY PHOTOGRAPHY

場数を踏む、数をこなす。

石川県金沢市の舶来土建(株式会社カントリーベース)で開催されている、デザインコンクリート研修。

通称「DC研修」。

デザインコンクリートの施工技術を、実際に材料に触れ、手を動かしながら学んでいく2日間です。

舶来土建は、Marvelous Photoの創業以来、樋口社長をはじめスタッフの皆さんにとても良くしていただいている会社でもあります。

そして私は、このDC研修の風景をこれまで何度も撮影させていただいてきました。

DOCUMENTARY

技術を学ぶ、その時間を記録する

研修の撮影で意識しているのは、完成した作品だけを残すことではありません。

材料に触れる手。

講師の動きを見つめる視線。

思うようにいかず、もう一度手を動かす時間。

研修生同士で施工を確認する姿。

そして、少しずつ形になっていくデザインコンクリート。

そうした完成までの過程にこそ、その場でしか撮ることのできないものがあります。

デザインコンクリート研修の会場で施工に取り組む参加者たち

舶来土建のデザインコンクリート研修では、壁面造形の「デザコンウォール」、薄塗りコンクリートの「MPC」、スタンプによって表情を作る「オーバーレイ」という3つの技術・材料を学びます。

PROCESS

手から伝わる技術

職人の仕事を撮影していると、手元を見ることが多くなります。

コテを持つ角度。

材料を押さえる力。

表面を見ながら変化していく手の動き。

写真だけを見れば一瞬ですが、その一瞬の中には、それまで積み重ねてきた経験が表れます。

講師とともにコンクリートの施工工程を学ぶ参加者
NOTO NOT ALONEのステンシルに材料を塗り広げる手元

特にMPCは、公式にも約1mm程度の薄塗りコンクリートとして紹介され、ステンシルを使って文字やロゴをデザインすることもできます。

カッターでステンシルを剥がす細かな手仕事

細かな作業の積み重ねによって、何もなかった面にデザインが現れてくる。

施工途中だからこそ見える表情も、写真として残したい瞬間のひとつです。

PHOTOGRAPHER’S STORY

撮る側から、教わる側へ

私はこれまで何度もDC研修を撮影してきました。

職人の手元を見て、材料の扱いを見て、施工工程を写真に残す。

毎回撮影しているのだから、自分にも多少のアドバンテージがある。

どこかで、そんなふうに思っていました。

そんな中、カントリーベースさんのご厚意で、私自身も一度DC研修を受講させていただく機会がありました。

ところが――

実際に自分でやってみると、想像以上にできない。

見ることと、できることはまったく違いました。

材料の状態を見ながらコテを動かす。

形をつくる。

次の工程を考えながら仕上げていく。

撮影している時には自然に見えていた一つひとつの動作が、自分でやってみると思うようにいきません。

何事にも「初めて」はあります。

しかし実際に経験したことで、職人が日々技術を磨き続けることの大切さが、それまで以上に伝わってきました。

そしてファインダー越しに見ていた職人の姿も、以前とは少し違って見えるようになりました。

PRACTICE

「場数を踏む、数をこなす」

DC研修のメイン講師を務めるのは、AZU DESIGN AZUMAYAの東講師。

AZU DESIGN AZUMAYA 公式Instagram ↗

東講師が研修生に必ず伝えている言葉があります。

そして研修2日間を終える頃、研修生が東講師を見るまなざしには、はっきりと尊敬の色が表れているのが分かります。

これは一度きりではありません。私がこれまで撮影してきたどの回を通して見ても、同じように感じてきたことでした。

AZU DESIGN AZUMAYA 東講師のポートレート
AZU DESIGN AZUMAYA 東講師 Photo: Marvelous Photo

「場数を踏む、数をこなす」

実際に研修を受けてみると、この言葉がとても的確で、最も確かな技術習得の方法なのだと感じます。

一度教わっただけでは身につかない。

手を動かす。

失敗する。

考える。

もう一度やってみる。

それを何度も繰り返すことで、少しずつ自分の技術になっていく。

施工面に向き合い、手を動かす研修参加者たち

そしてこの言葉を、自分自身の仕事に置き換えてみました。

写真も同じです。

カメラの知識や撮影方法を知っているだけでは、現場で必ず撮れるわけではありません。

実際の現場に立つ。

シャッターを切る。

結果を見る。

失敗した理由を考える。

そして、また次の現場に立つ。

場数を踏む。数をこなす。

職種は違っても、技術を身につける原点は同じなのだと思います。

私自身にとっても、改めて仕事の基本を考える機会になった研修でした。

FROM TAIWAN TO KANAZAWA

台湾での出会い、そして金沢へ

台湾Taipei Building Showの山田宅建ブース前で撮影した集合写真

この日のDC研修には、台湾からDavid Yangさんが参加されていました。

Davidさんは台湾で第一線で活躍する現役の職人で、カントリーベース台湾に関わる人物でもあります。

Davidさんと私が初めてお会いした場所は、金沢ではありません。

台湾です。

ヤマダタッケン 山田会長、カントリーベース 樋口社長のご厚意で、台湾で開催された「Taipei Building Show」へ同行させていただいた際、山田宅建 台湾分公司のブースでお会いしたのが最初でした。

集合写真の左から2番目、黒いTシャツを着ているのがDavidさんです。

その台湾で出会ったDavidさんが、今度は金沢でDC研修を受けている。

ROUTE DCのステンシルを施工する研修風景

台湾では同じ場所に立っていた一人として。

そして金沢では、デザインコンクリートの技術習得に向き合う姿を撮影するカメラマンとして。

国を越えて、仕事を通じて人と再びつながる。

これもまた、写真の仕事を続けてきたからこそ経験できたことのひとつです。

施工面を囲み、技術を確認し合う研修風景

COMPLETION

手を動かした先に残るもの

完成したNOTO NOT ALONEのデザインコンクリート作品
NOTO, NOT ALONE この言葉は今の私にともて響きます

研修の終盤。

施工途中だったデザインが、一つの作品として完成していきます。

完成品だけを見れば、その仕上がりに目が向きます。

しかし、その前に何があったのかを知っていると、見え方は変わります。

考えながら動かした手。

講師から受けたアドバイス。

上手くいかなかった瞬間。

もう一度やり直した工程。

そのすべてが完成した一枚の中にあります。

DC研修の修了証を受け取る場面

THE RESULT

それぞれの仕事へ

DC研修の参加者5人とそれぞれの完成作品

同じ場所で、同じ技術を学んでも、その先にある仕事は一人ひとり違います。

住宅。

店舗。

外構。

リノベーション。

そして、それぞれの地域で待っている現場。

研修で学んだ技術が、今度は実際の仕事の中で使われていきます。

舶来土建では施工技術だけでなく、材料、下地、メンテナンス、見積、営業・ブランディングなども研修内容として扱っています。技術を覚えることだけではなく、その技術を実際の仕事へつなげていくところまでを見据えた研修です。

PHOTOGRAPHER’S NOTE

技術を撮るということ

職人の仕事を撮影するとき、完成したものを美しく撮ることはもちろん大切です。

けれど、完成したものだけでは伝わらない仕事があります。

教わる。

考える。

失敗する。

手を動かす。

また考える。

そして完成する。

その途中にある表情や手の動き、現場の空気まで写真として残すことで、初めて伝わるものがあると思っています。

私自身がDC研修を受けたことで、それまで撮影してきた風景の意味も少し変わりました。

そして今でも撮影の仕事をしていると、東講師の言葉を思い出すことがあります。

「場数を踏む、数をこなす」

デザインコンクリートの職人も、写真を撮るカメラマンも。

技術を身につけるために必要なことは、案外同じなのかもしれません。

PROJECT CREDIT

CLIENT:舶来土建 / 株式会社カントリーベース

SUBJECT:デザインコンクリート研修 / DC研修

LOCATION:石川県金沢市

CATEGORY:DOCUMENTARY PHOTOGRAPHY / CORPORATE PHOTOGRAPHY

PHOTOGRAPHER:Marvelous Photo

舶来土建|デザインコンクリート研修 公式案内

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