WORKS / PORTRAIT PHOTOGRAPHY
一着の加賀友禅を
一枚の写真として
伝える
加賀友禅検定教本『加賀友禅のきほん』の制作にあたり、掲載用人物写真の撮影にカメラマンの一人として携わりました

PROJECT
撮影について
CLIENT:加賀友禅会館
PROJECT:加賀友禅検定教本『加賀友禅のきほん』掲載用人物撮影
LOCATION:加賀友禅会館
PUBLICATION:加賀友禅検定教本『加賀友禅のきほん』
発行:株式会社 橋本確文堂
今回は、教本に掲載される加賀友禅大使のお一方を撮影しました
STORY
一枚の写真のために
多くの人が集まる
撮影当日は、ヘアメイク、着付けの先生、株式会社 橋本確文堂の出版・編集関係者、着物を手掛けた加賀友禅作家、加賀友禅大使の皆さまなど、多くの方々が同じ場所に集まりました
そして現場全体を見ながら撮影を進めてくださったのが、加賀友禅大使の塚谷彩子先生です
ヘアメイク、着付け、作家、出版・編集、撮影、それぞれの専門性を持ち寄り、細部を確認しながら一枚の写真をつくっていく現場でした
THE SUBJECT
撮るのは人物
伝えるのは、加賀友禅
人物撮影ではありますが、今回の写真で伝えるべきものは人物の魅力だけではありません
その方が身にまとう一着の加賀友禅が、どのような表情を持ち、作家が何を見せたいと考えているのか
着物そのものをよく見ながら、その魅力を写真の中でどう伝えるかを考えて撮影しました
PHOTOGRAPHER’S DECISION
ファインダーの中では
小さな歪みも見逃さない
正面から見たときには整っている着物も、身体の向きや撮影する角度が変われば、襟元や帯、袖、裾の見え方は変化します
特に斜め前から撮影するときには、左右の襟の見え方や全体の比率を確認しながら、写真の中で自然に見えるよう微調整を重ねます
ファインダーを覗き、撮影し、プレビューを確認する
そこで見つかった小さな違和感を整え、もう一度撮影する
この工程を丁寧に繰り返しました
CRAFT
多くの目で
一枚をつくる
撮影中は、おはしょりに崩れや歪みがないか、襟元や帯、袖、裾まで、さまざまな部分を関係者の皆さまと確認していきます
着付けの視点、作家の視点、出版物としての視点、そして写真としての視点
それぞれ異なる目線を重ねることで、写真の完成度を少しずつ高めていきます
COLOR & EXPRESSION
忠実に写す
そのうえで、一着の魅力を引き出す
加賀友禅を撮影するうえで、私が大切にしたのは色彩と質感の忠実な再現です
ただ忠実に写すだけではなく、クライアントである加賀友禅会館、そしてその着物を手掛けた作家が、何を見せたいのか、何を伝えたいのかを考えます
その意図を汲み取ろうとしながら、写真としての明るさ、階調、色彩、立体感を整えていきます
忠実再現を土台に、
その一着が本来持っている魅力を、
より伝わる写真へ
MOMENT
整えられた姿と
その人らしさ
教本に使用する写真として形を整える一方で、撮影の合間には、その方らしい表情や所作が自然に現れる瞬間があります
完成された立ち姿だけではなく、そうした一瞬にも人物写真ならではの魅力があると感じています

PUBLICATION
写真が
文化を伝える一冊の一部になる
撮影した写真は、加賀友禅検定教本『加賀友禅のきほん』の中で使用されました
写真単体で完結するのではなく、加賀友禅の歴史や技法、文化を伝える一冊の中に入り、読者へ情報を届ける役割を持ちます
自分が撮影した一枚が、こうして文化を伝える媒体の一部として残ることは、写真家として大きな意味を感じる仕事でした

AFTERWORD
ご縁からいただいた
大切な仕事
今回、加賀友禅の文化を伝える教本に、写真家の一人として携わる機会をいただけたことを大変光栄に感じています
この仕事は、人とのご縁からいただいた、私にとって大切な仕事でもあります
一枚の写真を完成させるまでには、多くの方の知識、技術、経験、そして細やかな確認が重なっています
このご縁と、撮影を任せていただけたことへの感謝を忘れず、これからも一つひとつの仕事と真摯に向き合っていきたいと思います